希死念慮(自殺願望)・鬱・消えてしまいたい時の対処方法

【まずは、希死念慮を抱える原因について考える】

個人が抱える価値観や状態によるもの

鬱病・適応障害・パニック障害・発達障害・自閉症スペクトラム障害・統合失調症・睡眠障害・自律神経失調症…その他アルコールや薬物・タバコ・ギャンブル・性依存等の依存症。

自分自身を含め、身近な人にこういった問題を抱えている人や疑いのある人はいませんか。

こういった要因を抱えている当事者は、これまで当たり前にできていたことが突然できなくなったり、社会と関わるうちに心身の健康が損なわれやすくなります。自分が少しずつ消耗していることに気付けず正常な思考ができなくなり、限界だと感じることが増え希死念慮を抱きやすくなります。時には行動に移してしまう事もあるでしょう。

程度によっては、各症状に応じて専門機関を受診する等適切な治療を行う必要があります。

また、年齢を重ねて40代を過ぎると脳の偏桃体(不安や恐怖等感情を司る器官)の働きが活性化するため、どのような性格の方もイライラしやすく感情的になりやすくなるという結果が、多くの論文や科学実験で実証されています。

そういった感情や性格の変化から、周囲へ上手に関われず自己嫌悪に繋がったり依存症になる可能性を高めやすくなります。

家族・恋人等周囲の人間関係によるもの

家族内における機能不全やコミュニケーション不全、DV(性的・肉体的・金銭的虐待)等が該当します。

特に、コロナ禍で家にいる時間が長くなったことで別のコミュニティ(職場・学校・趣味のサークル等)に居場所を作ったり逃げることが出来ず、家庭内でのトラブルが増加し続けています。警察庁による2021年度の犯罪情勢統計によると、統計を取り始めた2004年以降初めて児童虐待に関する通告数が10万人を超えたといわれています。DVの相談件数も過去最多を記録しており、コロナ禍による家庭内コミュニティの閉塞化が原因ではないかと推測されています。

家庭内コミュニティにおけるトラブルは表面化しにくいため第三者から気付かれ辛いです。

適切なサポート(金銭援助・福祉援助・助けを求める声に寄り添う等)を受けることができず、追い詰められた結果死ぬことに活路を見出す人が増えてると言われています。

社会的な問題によるもの

勤めている会社の事業縮小や失業・低賃金による労働等金銭的な負担を抱えていたり、長時間労働で余裕がなくなり心身が疲弊していると、視野が狭くなってしまいます。

生活保護や自己破産・失業サポート等行政の支援を利用することに考えが至らず、以前の生活水準を保てないショックや、周囲に迷惑をかけたくないという思いからこの世を去る選択肢を選ぶ方もいるのが現状です。

どの要因にも言える事ですが、【あらゆるストレスや不安に慢性的にさらされるうちに、正常な判断が出来なくなり希死念慮の思いに囚われやすくなる】といえます。

【希死念慮の思いがぬけない時の対処法とは】

前項目で伝えた根本的な問題を解決することが希死念慮の思いを抱かないための解決策ですが、それができる人はこの記事に辿り着いていないかと思います。

現実的に考えてそんな簡単に解決できる問題じゃないですし、だからこそ苦しい思いをしていると思います。

問題の解決が出来ない以上、「希死念慮を抱くような問題に直面した時、そのストレスを受け流せるようになる」ことが今できる最良の対処方法になるかと思います。

誰かに自分の思いを伝えて抱えた荷物をおろせない方、助けを求められない方、身近な人が苦しんでおりなんとか助けの手を差し伸べたいと思う方…そんな方に試していただきたいの対処方法がマインドフルネス(瞑想)です。

希死念慮を抱える順序としては

とあるきっかけや出来事がおこる→思考→大きな感情(抑鬱等)→希死念慮等の衝動となります。

この“大きな感情”に囚われた際に、その感情を落ち着けることができる手段がマインドフルネスなのです。

自分自身や大切な人の心を守り、平静な状態を保つための方法の一つです。

マインドフルネスとは・・・

「今、この瞬間の出来事や感情を判断せず、ただ集中している状態を目指すトレーニング」の事をいいます。実際に心療内科でも取り入れられている医療行為の一種です。

気持ちが昂った時や不安・恐怖に襲われた時に実践すると、自分の置かれた状況を客観視することができます。

その結果精神状態が安定し、ストレスを軽減しつつ集中力アップ等の明確な利益や効果を得ることを目的とします。

先述した「ただ集中している状態」とは、俗にいうゾーン(究極の集中状態)のことを意味します。

昼食後本を読んでいたらいつの間にか日が暮れていた…カフェで仕事に集中していたら周囲の雑音が聞こえなくなった…というような、雑念がなくなりなにか一つの事に究極に集中している状態がまさにマインドフルな状態だといえます。

この状態に入る練習を日常的に行う事で脳の働きを変えることができ、心理的な負担が軽減できるので希死念慮の思いを抱くような“大きな感情”に囚われた際に、その感情を落ち着けることができるのです。

2013年には、209の研究、延べ被験者数1万2000人以上のデータを対象にメタ分析がなされ、マインドフルネスは心理的な問題、特に不安、うつ、ストレスの減少に効果があるといってよいという研究報告がされています。

マインドフルネスによる不安やストレスの軽減効果は、MRIを使った研究で科学的に実証されているのです。

余談ですが脳の萎縮を和らげて脳機能の衰え(年を重ねるうちにイライラしやすくなってきた、物忘れが激しくフレッシュな創造性等頭の回転が鈍くなってきた等)を防ぐ効果も実証されているため、近年注目を浴びています。

Google社では日常的にマインドフルネスを行う事を積極的に勧めており、自社研修でも取り入れる他マインドフルネスに関する書籍も出版しています。

現在Google社には約5万人の社員がいますが、その10分の1にあたる5,000人がマインドフルネスを取り入れていると言われています。

マインドフルネスとは何か、気になる方は下記の記事もご参照ください。

今の自分を客観視したい、どの程度ストレスを抱えているのか知りたい方には下記の記事もお勧めです。

あなたの「ストレス度」数値化してみませんか? | スタイルフルネス (stylefulness.jp)

マインドフルネスを実践し、ストレスに強い心身を作ることで不安や鬱といった症状を和らげてみませんか?

まずは体験してみたいという方、是非マインドフルネスレッスンを受けてみてください。

お身体に辛い症状がある方は心身共にケアすることのできる当院の人気メニュー【瞑想整体】もお勧めです。迷う方は両方受けられる瞑想整体でご予約下さい。

とりあえず話を聞いてみたいというだけでもかまいません。

少しでも今抱えているしんどさを和らげる手段についてお話しできればと思いますので、気軽にご来院下さいませ。